”滅 亡”

 春夏秋冬どの季節を問わずここのところ異常気象が続いている。今も関東太平洋側は ほとんど雨が降らず、日本海側及び北陸地方、東北地方、北海道などでは、近年考えられなかった大雪(豪雪)に見舞われている。
 ここ数年来、今までになかった大雨(豪雨)、高温(灼熱)、大雪、地震、台風などが後を絶たず、毎年予断を許さない自然の恐怖にさいなまれている。これらの現象が我々人間の心にも微妙に影響を与え、少しずつ考え方が変化してきているのも事実である。
この変化も今の人達は、時代が違う、の一言で片づけてしまい何ら考える事をしていない様に思われる。

 第217回の国会が1月24日に召集された。通常国会は会期が6月22日までとなっておりますが、2025年度の予算は少なくとも今年度中に国会での審議を経て成立させなければならない。石破茂総理大臣が率いる自民党(与党)は少数のため単独与党で成立させることが出来ない、どうしても一部野党の協力を得なければならない。
 高校授業料の無償化及び私立高校の支援金の引き揚げや社会保険料の引き下げを主たる目標に掲げている日本維新との合意がなされてどうやら予算案が成立出来る見通しがたった様である。

 予算案が可決することは非常に喜ばしいことではあるが、自党の掲げた要求が通らなければ審議に一切協力しないという事は本来許されるものではないと思われる。前述の他にも、年収の壁と称する所得税の非課税枠、社会保障費の削減、所得制限の撤廃等々、一応もっともらしい事をあげているが、これ等は皆国民の生活ダウンに直結するものばかりだ。

 夏の参議院選挙を控えているとはいっても、なんでも目先だけのものでいいというわけには行かないと思う。選挙の公約として「減税、補助金、助成金、給付、支給、無償化、上限の撤廃、枠の縮小等」の文言が付いた改正案を掲げると国民は歓迎し、票が入ると考えている、又そのとおりに票が入るから面白い。

 だから、予算案の審議や国会議員の選挙の時には出来もしない公約や目先だけの得になることを国民の鼻の先にぶら下げる。そのぶら下げたものに国民は飛びつく、そしていかにも国民の見方であるように振る舞う政党員が増えるということになる。
 大体国民(議員を含む)は、我が国(日本)の国情を知っているのだろうか?。

 何をもって国の歳出、歳入を確認しているのか、国会議員の歳費の内容を把握しているのか、国、地方公共団体のそれぞれの国民・住民のために使われているか否かきちんと把握しているのだろうか?。これ等がきちんと出来ていないから目先の利益と思うものにすぐ飛びついてしまうことになる。一律と平等の意味をよく考えて頂きたい。

 一律を平等と思うなら、養鶏場よろしく生まれた子供は皆一同に集めて同じ食事を与え、一人の教師が全員を教えればよい。(同じ教師に教わっても、末は総理大臣になる者、殺人者として処刑される者もある、それが人間ではなかろうか)

 人間にはもって生まれた資質がある、自分自身に合った、又は目標とするものに向かって努力をして、自分の目的を達成すえうることにより充実感を得られる、それが自分自身の喜びと満足感を得られることではないかと考えます。例えば、日本食料理の技術を極める、漁業に従事する、AI技術の先端を行く農業の技術を向上させる、教師、医師等になって将来性のある子女を育成する、国会議員になって国民の生活向上に貢献する、等々人それぞれに進む分野は違っても国民に貢献する事は同じである。

 私が子供のころ耳にした「井戸塀」という言葉がある。政治家は国民のために働いて財産をなくして気が付いたら自宅の井戸と塀しか残っていなかったということからきているという。

 アメリカ大統領トランプ氏は、このままではウクライナのゼレンスキー大統領はこのままだと国を失ってしまう、と言ったそうだが、我が国も運営を誤ると、一番先に国を失う事になるかもしれない。

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