ハムスターは泣かない 【武器のない生物】

武器のない生物 【ハムスターは泣かない】
ハムスターは泣かないということを聞いたのは、「子ども電話相談」だったと思う。子供の時に聞いたのではない。大人になって大分たってからだ。ラジオからもれてきた言葉を何気なく聞いていたときだ。小動物は外敵から身を守るため、居所を知られないようにするため声を出さない(泣かない)という。そういえば、「雉も鳴かずば撃たれまい」という諺がある。毒蜘蛛や蜂などは毒牙や毒針で自分より数倍もある敵を倒してしまう(毒蜘蛛の遠吠えは聞いたことがないが、)他の動物はそれを知っているため近づかない。
人間はどうだろうか?

古代、大自然の中ではひ弱くて臆病な動物だったのではないかと思われる。それが他の動物を支配するに至ったのかは、工夫して自分の身体に備わっていないものを備えたからだと思う。つまり、棍棒、槍、弓等を考案して本来自分より強い動物に対抗するようになり、更に銃火器を手にすることにより、完全に諸動物を制覇するに至った。そして諸動物を制覇してしまうと今度は人間同士で争うようになり、核兵器までも作り出した。
 人間は、ひ弱くて臆病なくせに、争うことが大好きな、いや争うことしかできない動物かもしれない。しかも争いながら進歩してきている。これは歴史が如実に証明している。この争うというDNAが現代人にも受け継がれているし、今後未来人にも受け継がれていくだろう。
 私達は歴史を無視してはいけない。歴史はいろいろ大切なことを教えてくれる。この様に争うことを避けられない人間の一部のみが毒牙も毒針もなく、武器も持たなかったとしたらどうだろうか。中高生でも番長同士は中々タイマンは張らない。それは力が均衡していれば相手よりも自分が傷つくことを恐れるからだ。では力が劣っていれば?お金持ちのスネオといえども、ジャイアンには永遠に勝てないのだ。「国破れて山河あり」でこのままでいくと、日本という国土は残っても、日本人という人種は人為淘汰されるかもしれない。かくして、泣かないひ弱な「日本」は、、、、?。

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