平成の極悪制度と楠正成-非理法権天-

健康保険は、相互扶助を原則としています。それにもかかわらず現在は、受益者負担が原則になっています。しかしながら相互扶助と受益者負担は相容れないものです。時代と共に国民の生活も大きく変わってきているため、健康保険制度は根本的に見直す必要があります。

 健康保険は、政府管掌健康保険、健康保険組合、国家公務員・地方公務員・私学職員各共済組合、船員保険、国民健康保険に大別され、それぞれの範囲で保険料を徴収して、給付を行っております。

 この方法ですと、特例はあるものの、人が職業を変えたときや、無職になったことにより適用される保険が違ってきます。つまり保険料を支払ったときと給付を受けるときの保険が違うのです。これでは本当の意味での相互扶助は望めません。保険料の徴収はとりあえず現状のまま行うにしても、徴収した保険料は国で一括管理して、給付は全国画一的にするべきです。これにより、過疎地や高齢者が多い地域でも全員平等に医療が受けられます。そのほかにもいろいろやり方があるはずです。

 現在75歳以上の方々は、戦後焼け野原だった国を必死で働いて現在まで復興させた人達です。それがどれほど大変なことだったのか現在の人たちには理解できないでしょう。(私的コラム「夢は荒れ野を」参照)しかも、その働きに対して何等報いられることはなく、体にたくさんの病気を抱えながらやっと生きている方々が大勢いらっしゃいます。

 こういう方々に少しでも安心して老後を送れる社会にしていくのが当然だということは誰も異論はないと思われます。後期高齢者医療制度は、75歳未満の人は一定の所得があっても誰かの被扶養者になってれば保険料はいらない。なのに75歳を過ぎると所得がなくても保険料を支払う仕組みです。しかも役人の怠慢、政治家の怠慢により支払うべき年金も支払わないで、わずかに支給される年金から天引きするという仕組みです。この制度をおかしいと思わないことが恐ろしいと思います。

 角福戦争とやらが続いていて、今は福の時代。あの「日本列島改造論」をぶち上げた故田中角栄氏の薫陶を受けた政治家達なら、健康保険制度の制度改造論は簡単にできるはず。しかしながら、悪政をくじき善政が行われることを、天に望みをかけるしかないということは…。

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カテゴリー: 後期高齢者医療制度 パーマリンク