桜と運命と大和魂  「男はつらいよ~お花見篇」

3月22日東京の桜開花宣言がされた。
この時は都内の一部のみの開花であったが、次の29日土曜日は、ほぼ満開となり、晴れた日差しが心地よく絶好の花見日和となった。来週になればもう散ってしまうだろうし、「世の中は三日見ぬ間の桜かな」である。人の命と同じでパッと咲いてパッと散る。短い命故に美しくはかない。

 実は、先週開花宣言を信じて、近くの善福寺川公園に出かけた。さんざん道に迷ったあげくようやくたどり着いてみれば少しも花は咲いてなかった。好天気にもかかわらず人影はまばらで、結局、万歩計の歩数は2万歩をはるかに超え、へとへとになって帰ってきたのである。

 桜を見に行くなら今日しかない。東京都の地図帳を開いて、散々迷ったあげく、近くの井の頭公園に行くことに決めた。
 しかし、いざ出かけようと思ったが、身体がまだ先週の疲労を生々しく思えていて足がすくんでしまった。心は晴れやか花見日和だが、身体は吹雪の荒野に埋まったままだった。
 結局花見を断念し、せめて菜の花の辛和えで一杯やろうとスーパーへ行って日用品や食料品を細々買って帰ってきたら、辛和えを忘れてしまっていた。
 もう出かける気はしない。その日の夕食は味気ないものになってしまった。

 私の生活はいつも謹厳な発想のもとに行動は開始されるが、途中から喜劇と変わり、そして、最後には悲劇で終わる。永い人生を振り返ってみても一日あるいは一部分を切り取ってみても、「金太郎飴」のように、どんな小さな部分でも必ずこの法則が成立している。

何と因果な人生なのだろう。最後は笑うしかない。いつも苦笑いばかりしているので、顔つきが苦笑の表情になる。やはり苦笑するしかないか。

敷島の、大和心を人問わば、朝日に匂う山桜花
本居宣長

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カテゴリー: 男はつらいよシリーズ タグ: パーマリンク