最低賃金はこれでいいのか ―避難民を泥船に乗せて運ぶ ―

今年もまもなく最低賃金の改訂時期がやってくる。まず下がる事はない、引き上げ額をどれ位にするか、中央最低賃金審議会の小委員会では、全国の加重平均で引き上げの目安を決めたらしい。

では、最低賃金はどのようにして決められるのでしょうか?大まかにいうと、厚労省に中央最低賃金審議会というのがあり、ここで決定された金額が、各都道府県の地方最低賃金審議委員会で審議され、その賃金額が、各都道府県の労働局長の判断により、正式に「最低賃金」として決定されることになるらしい。
この目安として全国をAランク、Bランク、Cランク、Dランクの4つに分けて、それぞれ値上げ巾を決めるとのことです。

最低賃金法の第1条には、「この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もって、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」とあります。
又、憲法第25条には、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。と第1項に決められている。

ここでいう「労働者の生活の安定」とは何か、「健康で文化的な最低限度の生活」とは
何かということです。生活保護のことをいっているのだとしたら、さしずめ私などはそれ以下です。いずれにしても基準が曖昧で少しも解らない。
そして引き上げ巾は大都市ほど高くなっていて地方都市が低くなっている。
どうしてランク付けをしなければならないのか、その意味も曖昧だ。
これではますます大都市に人が集まり地方の過疎化がすすんでいく。

日本は先進国と言われているが、食料の自給率はわずか39%で、先進国ではずば抜けて低い。食料を輸入に頼っているようでは、いずれ他国から侮られ、見放されていくだろう。地方の耕作放棄地は年々増加し、農業、漁業従事者も高齢化が進み、国内の生産量(生産額)はどんどん減少しているらしい。

どうせランク付けをするなら(地域間格差を設けるなら)、Cランク、Dランクの最低賃金を高くしたらどうでしょうか。それならば、地方の若者は、都会に出ずに地元に定着して家業に励むかもしれない。 漁業や農業は個人経営ではなく法人組織にして大々的に発展させるのがベターだと思う。

大都会は、住居費が高い、日用品、食品も高い。地方は、病院が少ない、生活必需品の販売店も少ない、個人的交通手段も少ない、過疎化すればするほどこれらは格差が激しくなる。

それなら逆に、大都市の最低賃金を大幅に上げたらどうか、中小企業はほとんど潰れる、わずかに個人経営が残る程度になると思う。そして大企業が他国に拠点を置くことを禁止するか極端に制限する。そしたら大企業はいやでも地方に拠点を置かざるを得ない。
まぁいずれにしても大胆な「発想の転換」が必要だと思う。

”よろしければポチッとお願いいたします。” (^.^)

士業ブログランキングへ ☞にほんブログ村 士業ブログへ

人気blogランキングへ ☞

 

カテゴリー: マスターの戯言 パーマリンク