６月８日、東京、秋葉原で起きた、残虐非道な無差別殺傷事件は、あまりの惨たらしさに世間はまだ興奮冷めやらない状態です。
何の関係もない人達がいきなり襲われて命を奪われる、こんな不合理なことがあっていいはずがありません。本人は勿論身内の方々や友人達も浮かばれない。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますと共に衷心よりお悔やみ申し上げます。
又お怪我をなされた方々が少しでも早くご回復されますことを願うものであります。
犯人はどの様な動機で犯行に及んだのか、多くの犯罪学者、心理学者と称する方々が、盛んにテレビに出演して勝手な憶測をまき散らしているが、本人からすれば、悉く的はずれな事を言っていると苦笑いしたくなるだろう。この様な行為をしたいというよりしなければ為らなくなった心情の変化などは、本人でさえ良く解らない、というのが本当だろうと思うからです。
これは私の推測でしかありませんが、彼は生まれながらにして、並の人より少しだけ、頭が優く、気が強く、その割には、臆病、根暗で、ひがみっぽい性格で、人の心を読む事が出来る人だったのでしょう。
一般的にいえることですが、長男は何かと期待される、（注目される）初めての子だから、一人しかいないから、日本人は昔から、学業（学科）が良ければすべて優秀な人間として、両親始め取り巻く人々が期待する。まして少しでも運動（スポーツ）が出来れば尚更である、先生が、同級生が更に拍車をかける、本人もその気になって小・中学を愉しく過ごす、自分は、秀才だ、天才だ、という思い（固定観念）を刻みつけたままで・・。
高校・大学に入って初めて世の中の一端を知り、己の実力を知る、とここまでは殆どの方が経験していると思う。問題はこの先である、社会には自分程度の人間はごまんといる、ということが解ったとき、その人の、もって生まれた能力、性格、育成過程、環境などが大きく影響してくるのです。彼はおそらく自分は秀才であり、それを維持しなければプライドが許さない、と思っていただろうが、それはただ単なる自分の思いこみであったことに気がつかなかった。だから人のいう事にはいっさい耳を貸さなかったのだろう。それでは友人はできない、また、学校での秀才の名を取り戻そうと、自分なりに必死で勉強したのだと思うが、やはり上位にあがることができなかった。それは頭が悪かったのではなく、勉強のやり方が間違っていたのだと思う、自分だけではなく他の人も一生懸命努力しているわけで、人と同じ努力をしていたのでは、人以下でしかない。人を追い越すためには、努力＋工夫が必要なのです。たぶんその工夫をしなかったのではないだろうか、更に若干人よりも他人の心が読める事により、相手が何気なく言った言葉に他の人は気づかない事でも敏感に反応してしまうので、すぐきれる、可笑しくもないのに笑う、等々変人扱いされてしまうのです。ネットは、無限の世界につながっていると思っている方が多いと思いますが、実際には狭い世界だと思います、なぜなら、自分が求めている範囲の世界でしかないからです。
子供の時からちやほやされて将来を嘱望されていた自分が今ではだれからも相手にされないで消え去ろうとしている、それがたまらなく寂しく、悔しかったのだろう。こんな世の中を、愉しそうにしている人達をめちゃめちゃにして、自分のたまらなく苦悩に満ちた苦しみの一端を味逢わせてやりたい、そんな感情が徐徐に膨らんできてもう押さえきれなくなり爆発したのだと思う。
あれだけ犯行の予告？や時間の推移をネット上に流していたのは、誰かに止めてほしかったと言っているらしいがそれは事実だと思います。
気の小さい人間が妄想を大きく膨らませて、その世界に浸ってしまったときリアルとバーチャルのけじめが付かなくなってしまい、自身の自己顕示欲に理性を失ってしまったのでしょう。
無気力な人間が大半を占める今日、何らかの形で自分を世の中にアピールしたいという気持ちはある程度必要だと思う、彼の場合は、それが悪い方に出てしまったと言うことだ。
まだ若いのだから焦らずにじっくりと勉強してチャンスを待っていれば、自分にも人のためにも感謝され、名をあげる人物になれたかも知れないのに、残念だ。
彼の様な気持ちで自分でもどうしていいか解らずに悩んでいる人は、誰でもいいから身の回りにいる大人（高齢者であればあるほどいいと思います）達に話してほしいです。人生の年月を経てきた方達はいろいろな苦難を乗り越えてここまで生きてきたという事実があります。必ず参考になる話が聞けると思います。
どうせ後世に名を残すなら、犯罪者ではなく功労者として名を残すよう努力することが必要です、悩める若者達に期待します。
昭和ブルース より
♪ 生まれた時が悪いのか
それとも俺が悪いのか
何もしないで生きてゆくなら
それはたやすい事だけど ♪ ♪
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