国は高年齢者がそれほど疎ましいのか ―高齢者ドライバーは飲酒運転、あおり運転はやらない―

最近高齢者ドライバーの事故が多いとして、高齢者ドライバーに風当たりが強くなってきている。
不幸にしてドライバーの運転ミスにより、重傷を負われた方及び命を落とされた方々並びにご遺族の方々には、心からお悔やみ申上げます。
だいたい年間45万件位の交通事故があるそうです。確かに最近は毎日のように、追突事故や暴走、逆走等の事件が新聞紙上やテレビのニュースで賑わっている様です。
高齢者とは何歳からなのだろうか?「道交法」は70歳からとなっているが、医療関係では前期高齢者が65歳から、後期高齢者は75歳からとなっている。

それでは高齢者が運転免許証を自主返納さえすれば交通事故は無くなるのだろうか?
日本の全人口は約1億2643万人でそのうち65歳以上の高齢者の割合は約28%強となっている。これに対して29年度だけを見れば、交通事故は約49万1千件でその内高齢者がおこした事故は18%強にすぎない。それなのに高齢者ドライバーは危険運転をする、車両運転をさせてはいけない、更新の際試験を難しくして更新させるな、自主返納を進めろ、といった風潮が高まっています。

確かに人間は年齢を重ねると共に、視力、握力、バランス保持等の能力が低下いたします。したがってある程度その辺は本人が自覚して自分自身で判断して処置をするのが必要と思います。事故をおこして他人に損害を与えた場合は、潔くその罪を償っていただきたい。 これは何も高齢者にかぎったことではなく、何人でも罪を犯したら他人に言われるまでもなく進んで定められた方法でその罪を償うことが大切だと思います。

だいたい高齢者が車両を運転しなければならない社会の構造が良くない。高齢者が車両を運転することについて、その身内(配偶者、子供達、孫等)が、もう運転はしないでくださいと何度も言っているのに言うことを聞かなかった、とさかしげに言っているのが目に付くが、免許を返納してからの行動をどうするか考えて返納を進言しているのだろうか。

高齢者に病院通いと買物は必ずついて回る。「貴方が免許を返納したら、病院通いのタクシー代は私があげるわ」とか「親父、免許を返納したら俺が送迎するよ」「タクシー代は俺が払うよ」ぐらいのことを言って返納をすすめてほしい。
私は、72歳の時に自主返納をするため管轄の「運転免許更新センター」へ行った。
更新期日が迫っていたのと、ゴールド免許だったが、運転にはあまり自信が無かったのと、万一運転する機会があって運転したときに、人身事故でも起したら大変だ、という気持ちがあったからだ。
センターに到着して自主返納したい旨を述べ、「運転経歴証明書」を発行してほしいと話すと「そんなものは必要ない、免許証は期限が過ぎればそのまま無効になるからほっておけばいい、それよりも住民基本台帳カードを作りなさい、といって「住民基本台帳カード申込書」を渡された。でも「運転経歴証明書」は身分証明書になるはずですが、といったら、それは「住民基本台帳カード」でも同じだ、といって取り合ってくれなかった。後日談だが、役所で身分証明書として、住基カードを見せてもこれを知る人は少ない様だ、見せると手にとって不思議そうな顔をして奥にもって行き、上司らしい人と話をしてそれから了解する人を見かける。やはり他の地区に居住している方も同様の目に遭ったと聞いている。

今は自分を証明しなければならない事項が増えている(本人確認)。
本人確認として求められるのはほとんどが、「パスポート」「運転免許証」だ。
民間人としては前記の他に、運転経歴証明書、住基カード、宅建取引士証、電気工事士免状、無線従事者免許証、猟銃・空気銃所持休暇証等で、後は全部公務員またはその関係事業の職員証だけ、健康保険証や年金証書などは2~3点もって行かないと用をなさない。ここでも公務員優先主義が目立つ。

話題がそれてしまったが、運転免許証を自主返納した場合は今は色々な特典(経過措置)があるらしいが、地域によってばらばらで統一されていない。やはりこれらの特典は全国で統一すべきである。少なくとも定期通院されている方々はタクシー代を半額にするとか食料品や日用雑貨などは無料配達が望ましい。バスや電車などは無料にするなど運転免許証を自主返納するには、免許証が無くても日常の生活に支障の無い生活が出来る社会にしなければならない。

いたずらに手をこまぬいて成り行きに任せているようでは、今後も悲惨な事故が続くと思われます。

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