「介護で失業」職探しに壁

これは、先日某新聞に掲載された記事のタイトルです。
詳細は省略しますが、その内容たるや悲惨なものでした。どのようなことが書かれていたかは、想像できると思います。子供を育てる時は、子供が少なければ少ない程楽です。

しかし、これが逆転したときは大変です。子供はだんだん手がかからなくなり、やがては自立していく。それとは逆に、親は、だんだん手がかかるようになり、始末に負えなくなります。子供を育てるのは親であり、親の世話をするのは子供です。
言葉で表せば単純ですが、実際に行うのは大変です。顧問先企業の社員の中にも介護のため、パートタイマーに変更したり、退職しなければならない人が出てきています。
又、まれですが、過労死された方もいらっしゃいます。

この現実がなんと身近にふりかかっているのです。
零細企業にも上中下があり、私のところは下の部類に入ります。経費の中で一番高額なものは人件費です。わずかな人数で必死に働いていますが、それでも不満足な賃金で皆我慢しています。そのために介護でやむなく休業している人がいてもその人の休業している間の賃金は払えません。

いくら親しい同僚でもその人の分まで働く余裕はないのです。したがっていくらかわいそうに思っても見殺しにするしかないのです。(辛い、苦しい、まさに断腸の思い)

 又その人が担当している業務は誰かがカバーしなければなりません。そうしないと企業はなりたたないのです。そこでその業務を、残っている従業員でカバーできると、もう休業している人はそのまま退職(解雇)ということになってしまいます。出勤してきても、やってもらう仕事がないからです。

 どんなに有能な人でも親の介護に回ると「蟻地獄」に滑り落ちた蟻に等しい。国又は地方公共団体で、至急、特養ホームを増やして働ける人が思いきり働けるような社会を作ることが唯一の方法だと思われます。

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カテゴリー: マスターの戯言 タグ: パーマリンク