”優先席”

毎日の猛暑でいつもより疲れが激しい日が続いている。特に仕事で外回りするのは辛さが増し、更に毎日の通勤時間にもうんざりする。
私は年齢的に高齢者のしかも高齢の方に属するから、混み合っている電車に乗っているだけでも疲れる。

鉄道やバスなどの公共交通機関の車両には、ほとんど「優先席」なるものがもうけられている。(シルバーシート、専用席等の名称で呼ばれることもある)これは何を優先する席なのだろうか?

国交省によると、「国・地方公共団体、国民施設管理者の責務として、車両の優先席、車椅子用駐車施設、障害者トイレ等の適切な推進を行う」ということから来ていると言われている。

しかし、どういう方々が使用する、ということは書いてない、都内を走っている電車を例にとると、「優先席」と書いてある下に絵が描いてある、1.杖を持って腰掛けている人、2.松葉杖を持って腰掛けている人、3.右肩に赤十字の印がある人、4.おなかの大きい方が腰掛けている、5.子供を抱いて腰掛けている、その他ベビーマーク、赤字の十字に下がハートの印(ヘルプマーク)。

1.高齢者、2.怪我をしている人、3.外見以外の疾患者、4.妊婦、5.乳幼児連れの人(ヘルプマーク)援助や配慮の必要な方、これらの方々の優先席らしい。
しかし、これは健常者から見た場合のことであって、この6組の人々の優先順位がわからない。しかしこれは仕方が無いと思う。

100歳に近い高齢者と70歳の高齢者では見てわかると思う、お腹が大きくて方で息をしている人と妊娠5ヶ月位の人なら言わずもがなである。しかし、優先順位の判断がつかない場合が多い、人は外見からだけでは判断できないことが多い。若い人達でも体調を崩して座りたいと思っている人も多いはずです。

また自分のことで恐縮ですが、私は「特異体質」なので、コロナが始まって以来マスクをはずしたことがない。頭(髪の毛)は真っ白、眉も真っ白、所帯やつれした歩き方をしているが、鼻から下はマスクに隠れているので、醜くたるんだ頬や口周りの皺が見えないので年齢より若く思われる。従って、仕事が終わってヘトヘトになり、やっと乗った電車で優先席が空いていたので、やれ嬉やと座っていると目の前に年の頃は65~70歳位の崩れたようなおっさんが乗ってきて、手に持った荷物を私の頭の上の棚にドスンと放り投げて、片手に一本ずつつり革に捕まりながら、ぶらり、ぶらりとゆれてそのたびにこちらに顔を突き出し、そこをどけとばかりに睨み付ける、こちとらは疲れていてにらみ返す元気も無い。
3人掛けの優先席だが、右の方に座っている人は、眠っているのか、眠ったふりをしているのかまだ若い30年代の人、左側の人はまだ学生のようだが、スマホに夢中になっていて、周りを全然気にしていない、私も憮然としたまま座り続けた。

そういえば、電車に乗ったときは、私が座っているとなぜか私の前に立つ人が多いように思われる。もっと沢山行くところ(立つところ)があるのに、特に私が狙われているように思われる。スマホをやっていないのですぐ降りる人と思われてしまうのかもしれない。
今は「優先席」など誰も気にしないで普通席と同じに思っているのかもしれない。

女子高生など3人掛けでスマホをしながら、キャアキャア騒いでいて、腰の曲がったお婆さまが恨めしそうな顔をしながらつり革にぶら下がっていても全く気にしていないし
若い青少年も優先席に座って、下を向いてスマホに夢中になっているので、杖をついた人や年寄りが来ても平気で席を譲ろうとしない。

私は最近になって、優先席で無くても、席を譲っていただいたことが何度かある。
大体中年の男の人が多い、それも一見危なそうに見える「現場」で働くような人達がほとんどで、女性やスーツをピッと着こなしたような人達はいない。ただ一度だけ昼頃に電車に乗ったとき、可愛い白人の子供達2人(男の子、たぶん5~6歳だろうと思う)が座っていた席から二人とも立ち上がって、私と一緒に乗ってきた所長と私に席を譲ってくれたことがある、私たちはいいよ、いいよ大丈夫ですからそのまま座っていてください、といったにもかかわらずその少年達はにこやかな笑顔で僕たちは大丈夫ですどうぞ掛けてください、と言って爽やかな笑顔を残して車両の端にいってしまった。もう日本人はあらゆる面で諸外国に劣ってしまったのでしょうか。

優先席に、高齢者の80歳以上の人が更に優先されるようなピクトグラムステッカーをプラスしてもらいたい、それともいっそ「優先席」など無くしてしまったほうが良いのだろうか?と思う。

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