“副業”

最近(2017年頃?)副業なるものが取り沙汰されている。厚生労働省が2018年(平成30年)1月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成したことにより気運が浮上してきたところに新型コロナウイルスの蔓延により更に高まってきている。
ここ数年間賃金の上昇が少なく、従来ならば年収が250万円位の人達が生活が苦しいためやむなく勤務先に無断でアルバイトなどを勤務企業の勤務外の時間を利用して行ってきたのが殆どだったが、令和2年頃から新型コロナの発生により一部の企業で業務の縮小を余儀なくされ、従業員を解雇する事も出来ず「雇用調整助成金」で何とか持ち越している企業が多い。

経営者は大変だが、従業員は仕事をしないで休んでも、雇用調整助成金で賃金は払ってもらえるから、暇だけを持て余している。そこへ国から副業奨励の声がかかったから、暇で待機している従業員にとっては、休んだ分の賃金は保証され、さらには副業で稼げるとなればこんないいことはないと新型コロナで焼け太りした人間も結構いるのではないかと思われる。
副業と兼業の違いは何か、副業とは一時的、補佐的なもの、兼業とは二つの仕事を行なっているもの、とか何とかいっているがそんなことはどうでもいいと思う。

労働を大きく分けると、「頭脳労働」「肉体労働」「資金的労働」の三つに分けられると思う。「感情労働」だの「資本労働」だのといろいろな分け方があると思うがそれはそれでかまわない。
日本の企業は、中小企業が99,7%を占めているといわれている。その内小規模企業が(従業員20人以下、業種によっては5人以下)約87%を占めているとのことです。 殆どの企業が就業規則で、会社に無断で副業・兼業及び他の企業に雇われることを禁止している、それにはどういう意味があるのか政府のお偉方は考えたことがあるのか。

私達は生きて行くためには、頭(頭脳)を使うか、身体を使うか、お金を使うか、のどれかを使うことになる。頭と身体は切り離すことが出来ない、肉体労働で身体が疲れれば頭も疲れる。従って「肉体労働」は身体が丈夫な人だけが出来ることになる。
「資金的労働」は、資金があれば株の売買、投資信託、庭先にマンションを建てて賃貸しするのもいいだろうし、自分が資金のみを提供して株主となり、他人に事業をやらせ配当だけを受けることも出来る。
「頭脳労働」は、資金がなくても100円からの債券投資もあるようだし、先物取引なども少額で出来るらしい。
少額(お小遣い程度)で出来るのは、公営ギャンブルだろう。宝くじは頭脳を使うというよりも「運」がものをいうが、パチンコは頭も身体も使うことになる。公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース)は、頭脳労働の最たるものだと思う。
何しろ国を挙げての競技だから夢中でやれば国のお偉方も喜ぶと思う。
ただし、私は絶対にやらない、知人にも勧めない、国賊かも知れないけれど、、。

これからの企業のあり方は従来どおりの日本独自の経営方法では、世界の企業に対して対抗出来ない部分が出てきている様に思われます。
少子高齢化が加速するにつれて企業の若年層の担い手が少なくなり、外国人労働者も賃金の低い国には働きに行かなくなり、このままでは日本にも外国人労働者が来なくなる可能性があります。

多分これからの雇用は、メンバーシップ型からジョブ型へと移行していく傾向になると思われます。
企業に勤務される皆様は、いまがチャンスと捉え、余暇を利用してわずかな金銭を得るための労働では無く、これからの将来の自分をみすえて自分が目指す業務のスキルアップに専念して頂きたいと思います。

人気blogランキングへ ☞

にほんブログ村
にほんブログ村 士業ブログ 社会保険労務士(社労士)へ

カテゴリー: マスターの戯言 パーマリンク